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最近は演出備忘録。
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とはいえ共鳴は完全なものではなく“ほとんど同じ”ということであって、つまりわずかなズレを含み、そのズレが味わい深いのだが。
そう思うから写真はそこに存在し、なにも思わなければ写真は存在しない。そもそも瞬間は身の回りに乱在している。意識が集約し、そのフォーカスが他者に共鳴したとき、瞬間は初めて意味を持つ。
やや世界に溶け込んでいて、客観が露出しているように思われる。
アンリ=カルティエ・ブレッソンの写真には必ず二つの要素が入っている。三つ入っていることもあるが、その場合は二つ半というほうが正しいようだ。
映画では奇跡が二度起こる。始まることと、終わること。
物語では偶然が二度起こる。始まることと、終わること。
脚本作りで必ず一度は停滞するシーンを書く必要に迫られる。私はそれを“静かな時間”と呼んでいるのだけれど、その意味はまだわかっていない。
作為と不作為の調和。俳優・志賀廣太郎氏が言うところの“意識を自由にする”こと。境界を交互に横断する喜び。
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